レッスン料金等の改定のお知らせの前に…

 

冬至に向かって、日がますます短くなっているからでしょうか、

 

毎年12月はいつもに増して、時が過ぎるのがはやく感じられます。

 

 

 

12月に入ってから、新規生徒募集を停止しているにもかかわらず、

 

たくさんのお問い合わせをいただき、本当にありがとうございます。

 

また、お問い合わせの中で、障がいやご病気の方々に対応できる

 

音楽教室がいかに少ないかということも痛切に感じております。

 

 

 

 

今日のブログでは、そもそも音楽教室つむぎうたは、

 

どのような経緯で、どのような意図を持って立ち上げたものなのか、

 

これまで明確に記してこなかったので、この機会にお伝えしたいと思います。

 

 (前回のブログの続きとして書く予定だった、

 

  療育の実践についてはお休みさせていただきます)

 

 

 

 

まず最初に、お断りしておきたいことですが、

 

音楽教室つむぎうたは、福祉サービスではありません。

 

世に存在する療育の多くは、福祉サービスとして行われており、

 

福祉サービスは、障がいなどの程度に応じて受けられる内容が異なります。

 

当音楽教室は、個人事業主による個人経営であり、行政(税金等)からの

 

補助は一切受けておらず、すべて自己資金で運営しております。

 

 

 

 

私は、これまでの職業経験と音楽に関する技能を生かして、

 

音楽教室つむぎうたを立ち上げました。

 

 

 

 

 

 

 

 

職業経験とは…。

 

小学校の教員経験(音楽専科、全学年の学級担任)が20年以上あり、

 

その後、就労継続支援A型、B型の福祉施設に正職員として勤めました。

 

非常勤ではありましたが、一般企業内の就労支援の経験もあります。

 

学校や福祉施設、職場は集団生活・集団活動であり、

 

組織(国や行政も含む)としての方針が優先され、

 

個に応じた教育や支援をしたいという思いがあっても、

 

実現されにくいということを痛切に感じてきました。

 

小学校では、通常学級の場合、35人〜40人の児童を担任一人で見ており、

 

全教科の授業、生徒指導、保護者対応なども担任が中心になって行います。

 

校務分掌という学校運営のための役割分担もあり、自分の学級の仕事より、

 

こちらを優先しなければならいといった傾向が強くありました。

 

福祉施設も同様で、利用者の障がいの程度等によって、職員数が決まり、

 

職員一人で複数の利用者対応を行い、担当する業務も複数兼ねることが多く、

 

個別に対応する余裕など、全くと言ってよいほど、ありませんでした。

 

愛と奉仕の心を持って、個を大切に支援したいという思いが強い人ほど、

 

心身を病み、結果的には、その職を離れていくという現状もあります。

 

(離職しない人が、愛と奉仕の心がないというわけではありません)

 

 

 

音楽について…。

 

小・中学校では、もうかなり前からですが、音楽の授業時間数が削減されました。

 

福祉施設では、障がいのある方々にとって、音楽が拠り所となると理解しつつも、

 

非生産的な活動(=音楽)に人件費はかけられないと、給与の減額から始まり、

 

ついには、音楽活動そのものが継続できない状況となり、無念さを残して、

 

退職に促されたという苦い経験もありました。

 

これらのことは、必ずしも組織が悪いというのではなく、日本の歴史的な背景と

 

そこに生まれた社会的な規範が根付いているからではないかと考えています。

 

「ありときりぎりす」の童話(日本版)がその象徴と思われます。

 

 

 

 

このような経験を通して、今の学校や福祉施設ではできないこと、

 

私が、学校や福祉施設で本当はやりたかったけどできなかった、

 

個に応じた支援的な活動をしたいとずっと考えていました。

 

最初は、授業についていけない子や不登校の子など、

 

国語と算数の補習を中心とした個別の学習塾を考えていました。

 

(実は、そのずっとずっと前には、絵画・造形教室の講師も考え、

 

 都内で数日、実習をしたこともありました)

 

音楽のことは全くと言ってよいほど、考えていなかったのですが、

 

福祉施設での勤務がきっかけで、ピアノの先生を探しているという

 

自閉症の男性とそのご家族の方との出会いから、思いがけず、

 

急激に音楽の道へと方向変換することとなりました。

 

音楽に関しては、私は、小学校1年生から中学3年生まで、個人の教室で、

 

ピアノを習っていましたが、いわゆる教則本の練習があまり好きではなく、

 

小学校高学年の頃から、耳で聴いた流行りの曲を自分なりにアレンジして

 

ピアノで弾くことが大好きでした。今思えば、周りでピアノ教室に

 

通っている友達とはずいぶん違い、変わった子どもだったのでは…笑。

 

音大のピアノ科の出身の方のような高度な演奏技術はありませんが、

 

教員としては、音楽の授業経験は、かなりの年数を重ねていたので、

 

この音楽という分野で変わった自分の力?を生かしてみては?という考えと、

 

学校や施設で本当はやりたかった、個に応じた支援的な活動への思いを

 

組み合わせた結果、音楽教室つむぎうた が立ち上がりました。

 

 

 

 

 

長々と綴ってまいりましたが、年内に、ホームページ上に

 

料金改定の趣旨についてのお知らせを掲載する予定です。

 

具体的な金額については、新年1〜2月にお知らせしますが、

 

その前に、新規入会ご希望の方、現在レッスン契約の方が

 

来年度のご入会、ご継続、退会について、判断される際に

 

このブログと、後に掲載する料金改定の趣旨をお読みいただき、

 

私の考えを参考にしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

本日の写真は、自然豊かな三芳町のある風景です。

 

この日は、鶴瀬教室(三芳町)を開講するにあたり、

 

三芳町役場にもご挨拶に伺いました。