伴奏ならぬ、伴走

 

前回の同行援護の仕事の続きです。

 

 

 

 

同行援護の主な仕事内容は、

 

情報提供と移動支援ですが、

 

先日のミーティングで、私にとって衝撃的だったのは、

 

マラソンやジョギングなどの伴走を同行援護として、

 

担当しているヘルパーさんがいらしたことです。

 

エスカレーターの安全な乗降について

 

活発な意見交換が展開する中、

 

「私はいつも、ほとんどが伴走で走っていることが多いので、

 

 どちらかというと、歩いての同行援護は苦手なんです」

 

その発言に、会議室でどよめきが…。

 

私も心の中で「おおおお〜」と思いましたが、

 

ジョギングやマラソンなどのスポーツも

 

必要とされる、大切な支援だなと感じました。

 

 

 

 

 

先月、特別支援学校ではマラソン大会があり、

 

私も小学部の児童の伴走をしました。

 

伴走の仕方は、その子によって対応が違いますが、

 

私はロープを輪にしたガイドロープで伴走しました。

 

高学年になると学校外のコースを走りますが、

 

担当した児童は、低学年だったので、

 

校庭のトラックでの10分間走でした。

 

一緒に走る中で、安全に気を配るのはもちろんですが、

 

周りの状況を伝えることも心がけました。

 

これが同行援護での情報提供に当たります。

 

 

 

200mトラックなのでカーブと直線があり、

 

カーブの始まりと終わり、直線に入ったタイミングなど

 

距離感とともに体感できるよう、毎回必ず伝えました。

 

足元の土や草の状態。木々によるひなたとひかげ。

 

前方に誰が走っているか、後方から誰が来ているか

 

友達を抜く時の走り方や友達に抜かれた時のこと。

 

応援してくださっている保護者の方や他学部の先生方の様子、

 

目に見えていることをそのまま伝えます。

 

 

 

10分間で3曲の音楽が流れるのですが、

 

スタート位置にスピーカーがあることで、

 

音楽のボリュームで1周走ったことを確認します。

 

練習の時から「1曲目で〇周、2曲目で〇周、

 

〇周越えたらスピードを上げる」などなど、

 

児童が、自分でペース配分を考えていたので、

 

その目標が達成できるよう、走りながら声かけもしました。

 

1周(200m)を50秒台で走るペースでした。

 

 

 

 

実は私、その昔サッカーの審判員の資格を取りまして…。

 

当時、12分間で2400m以上走る体力テストがありました。

 

(試験で命を落とす危険性があると、その後自己申告制に!!)

 

200mを1分以内で走らないと合格できないという計算になり、

 

ストップウォッチ片手によく走っていました。

 

気を抜くと1分を過ぎてしまい、私にとってはかなりの速さでした。

 

 

 

 

 

そう考えると今回担当した児童は、低学年にして、

 

サッカーの審判員と同じ体力があることがわかります。

 

サッカーをやめてから10年以上経つ私には、

 

情報提供付きの伴走は、かなりハードでした。

 

本番は練習以上の力を発揮することが予想されたので、

 

私がついていけるかの方が正直心配でした。

 

私自身も体調管理を徹底し、本番に臨みましたが、

 

本人以上に緊張していました。

 

本番は、案の定、1周目からものすごいペースでしたが、

 

練習通りに伴走をし、最高記録が出せたので、

 

走り切った後の爽快感を児童と共有できたことは、

 

最高の宝物になりました。

 

 

 

 

…と、マラソン大会の話になってしまいましたが、

 

同行援護で大人の方の伴走をしているヘルパーさんは、

 

走りながら、移り変わっていく周りの景色なども

 

丁寧に情報提供していることをお話しされていて、

 

その利用者さんも、そのような伴走をしてもらうことによって、

 

「走ることがとても楽しい」と話していました。

 

私はその話にとても励まされ、嬉しい気持ちになりました。

 

 

 

 

 

そして、やはりいくつになっても体力をつけることは

 

自分にとっても、周りの方にとっても大切だなと思いました。

 

マラソン大会で、私が伴走ができたのも、

 

若い時にサッカーで鍛えていたからかもしれません。

 

今は音楽を主な仕事としていて、いつもピアノの伴奏ばかりですが、

 

伴奏ならぬ、伴走も同行援護の仕事として、

 

取り入れることができたなら、

 

楽しいかもしれない…と、しみじみ思いました。

 

 

 

 

 

 

2020年。

 

オリンピック、パラリンピックの年にちなんで…。

 

 

 

 

 

 

 

 

…今日の写真は、

 

かつて私が12分間走のトレーニングで

 

よく走っていた地元の川です。

 

春になると、桜並木も楽しめます。

 

景色の移り変わりを心の目で描きながら、

 

一緒に走ることができたら、すてきだろうなと

 

久しぶりに川沿いを歩いて感じました。