音楽で体を動かす

 

 

音楽療法では、参加される方々に対し、

 

お一人おひとり個人目標を設定して活動を行います。

 

私は、少人数など、グループでの音楽療法では、

 

体を動かす活動を必ず入れるようにしています。

 

以前ブログでも取り上げたことがありますが、

 

「ラジオ体操第一」は、幅広い年齢層に親しまれ、

 

一つ一つ丁寧に取り組むと、かなりの運動になります。

 

 

 

 

 

 

その他にも、

 

音楽に合わせて歩いたり、スキップしたり、飛び跳ねたり、

 

ダンスをしたり、手話やハンドサインを取り入れてみたり、

 

身体表現として行う音楽は、運動と組み合わせると、

 

活動がより楽しくなり、活性化につながります。

 

 

 

 

 

 

新しい生活様式として、マスク着用をする中で、

 

音楽でできることは何だろうかと考えてみました。

 

歌や合唱は、どうしても息苦しさを感じたり、

 

口周りが暑くなったりしますよね。

 

楽器演奏は、交代で使うことも多いため、

 

事前事後の手洗いと楽器の消毒が欠かせません。

 

そう考えると、激しい動きを避けた身体表現であれば、

 

シンプルに楽しめるかなと思いました。

 

 

 

 

 

例えば、「幸せなら手をたたこう」

 

(木村利人 日本語詞  アメリカ民謡)

 

手 → 足踏み → 肩 → ほっぺ・・・

 

と1番から10番まで続きます。

 

どこの施設でも、この曲を歌ってみると、

 

みな自然とすぐ手をたたいてしまう、という

 

不思議な効果のある曲だなと思っていました。

 

 

 

 

 

ある福祉施設で、この曲を3回くらい行った後、

 

参加者お一人おひとりに、たたくところ(体の部位)を

 

考えていただきました。

 

その日は、5人の参加者で、5種類の案が出され、

 

順番にその部位をたたきながら、その日だけの

 

オリジナル「幸せなら○○たたこう」ができました。

 

中でも一番盛り上がったのは、“ せなか ”

 

お尻でもなく、腰でもなく、背中です。

 

歌い始める前に、一つずつ部位を確認するために

 

「さあ、自分の背中をさわってみましょう」

 

と声をかけると、みなさん思い思いに手を伸ばしています。

 

「あれ〜、とどかない」「ああ〜、体がかたい〜」と

 

みんな大きな声で笑いながら、体を動かしています。

 

ユニークだったのは、上から(肩から)背中に手を回している方も!!

 

この他に提案されたのは、“ おしり ” “ むね ” “ こし ” “ ひざ ”。

 

おしりをたたく時には、私が「ぺんぺん」と歌うと、

 

またそこで、大きな笑い声があふれました。

 

 

 

 

 

 

活動後の振り返りで、感想をお聞きすると、

 

普段、打楽器が大好きで、新しい楽器に意欲的な方でも

 

「一番楽しかったのは、『幸せなら手をたたこう』でした」

 

と発言してくださり、私も嬉しくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

今回の目的は、体を動かすことだったのですが、

 

一人ひとりの提案をみんなで共有したり、

 

みんなで声を上げて楽しく笑ったりすることで、

 

グループとしてのまとまりが感じられました。

 

「ここにいていいんだよ」と思えるような

 

居心地の良さ。…大事にしたいですね。

 

 

 

 

 

 

「幸せなら手をたたこう」の次は、

 

「アブラハムの子」(加藤孝広訳詞 アメリカ民謡)

 

が楽しめそうかな。