コロナ禍から見えてくるもの

 

6月も残すところ、あと2日になりました。

 

緊急事態宣言が解除されたこの1か月間。

 

多くの人にとって、生活や意識に変容が訪れた

 

1か月間だったのではないでしょうか。

 

 

 

6月初めに、久しぶりに美容院に行ったのですが、

 

いつも手入れをしていただく美容師さんが、

 

こんなようなことをおっしゃっていました。

 

「コロナ禍にあって、自分の置かれた状況の中で

 

物事を前向きにとらえる人、過剰に心配を抱いてしまう人、

 

全く関係なく(以前からの予定通り)海外旅行を計画している人

 

などなど、今まで感じなかった “ その人 ” が見えてきて、

 

ふう〜ん、そうなんだな〜と思っているところです。」

 

良いとか悪いとか批判するのでなく、“ その人 ” の全体像を

 

客観的にとらえている話し方がとても印象的でした。

 

 

 

 

私は、音楽教室以外に特別支援学校や

 

複数の福祉施設に非常勤として勤めています。

 

6月になって、仕事が再開した職場もあれば、

 

都道府県を超えた行き来が可能になったことで、

 

今まで在宅だった職員が戻ってきたところもあり、

 

また、私も、車通勤のままが都合上よさそうなところと、

 

以前の電車通勤に戻せたところとあったりして、

 

私の生活や意識がさらに変わることとなりました。

 

 

 

 

6月半ばを過ぎたころから、都内でも県内でも、

 

感染者がまた増加してきている一方で、

 

世の中は、どんどん再開の方向で進んでいる、、、

 

なんとなく矛盾を感じています。

 

 

 

 

再開の方向でいるそれぞれの職場では、混乱の中にあり、

 

感染予防対策以外にも、運営上の課題について

 

組織全体や個々の職員の考え方の差異が大きく、

 

今の私にとって、それが一番の疲れとなっています。

 

どこの職場が、良いとか悪いとかでなく、

 

各組織の立場やそこに集まっている個々人の状況が

 

今の姿を生み出しているのだろうと理解できます。

 

でも、改めて非常勤という立場で働くということ、

 

もっと大きくとらえると、フリーランスで働くということ、

 

さらには、音楽を仕事として働くということについて、

 

向き合わざるを得ないような心境になっています。

 

 

 

 

少し時間をさかのぼりますが、

 

2011年の東日本大震災で、多くの音楽家たちが、

 

音楽の仕事を諦めていった話を

 

1か月ほど前、音楽業界の方から聞きました。

 

当事者側からすると、

 

「音楽がなくても生きていける」

 

「生きていくために音楽よりも優先すべきことがある」

 

確かにそのような状況を理解することができます。

 

その当時私は、小学校の教員として常勤で働いていたので、

 

音楽という立場で働くことを考えたこともありませんでしたが、

 

そんなふうに言う人がいるのは、仕方がないと今でも思います。

 

 

 

 

でも今、このコロナ禍にあって、音楽の仕事をする上で、

 

いざ自分がそのような言葉を受けるようになると、

 

やはり、私も心穏やかではいられないことを痛感しています。

 

皆がみな、なりたくてなった状況ではないにせよ、

 

今まで、見えなかった “ その人 ”(自分自身も含む)が

 

見えてくることの影響力を感じます。

 

 

 

 

そんな中、先週、ある福祉施設の職員さんから

 

思いがけず、贈り物をいただきました。

 

その施設は、月1回のペースで音楽療法を行っています。

 

コロナ禍になる前から、いつも私がストレスなく音楽の活動に

 

集中できるようにと気づかってくださっていました。

 

緊急事態宣言が出される前、感染が懸念され、私が提案した

 

発声を伴わない活動(楽器を手作りする)にも賛同してくださり、

 

緊急事態宣言が出て、私が音楽活動を中止したいと申し出た時も、

 

「無理でなければ、オンラインでやっていただけないでしょうか」

 

と施設側からご提案いただき、オンラインに無知だった私でも

 

なんとかできる方向にと苦慮してくださった施設の職員さんでした。

 

先週、3か月ぶりにオンラインから通常の対面の活動となり、伺った際

 

「先生、オンラインの準備など、本当に大変だったと思います。

 

  それでも、私達の施設のための音楽活動をやってくださったお礼です。」

 

とオーガニックプルーンとチョコレートの贈り物をいただきました。

 

「実は、私プルーンが苦手なのですが、このプルーンだけは本当に美味しくて、

 

 私でも食べられるので、ぜひ先生にも召し上がっていただきたくて…」

 

 

 

 

その施設でも、密を避けるために、職員の出勤人数を減らしていましたが、

 

管理職に近い?ベテランのその職員さんは、通常よりもはるかに多い、

 

仕事量をこなしていました。

 

また、その職員さんは食べ物のアレルギーがとても多くて、食事会など、

 

料理の注文時にとても苦労するとお聞きしたことがあったのを思い出しました。

 

日頃から十分なお気づかいをいただいているのにも関わらず、

 

このようなお忙しい状況の中で、私のために贈り物を用意してくださったお気持ちが

 

とても心に響き、おっしゃる通り、プルーンの美味しさにも感動しました。

 

 

 

 

 

それぞれの職場の混沌とした状況の中で、

 

正直、気持ちの整理が追いついていない私ですが、

 

どんな状況であろうと、どんなに忙しかったとしても

 

人としての優しさや感謝を伝えられる人でありたい、

 

また、そういう強さを持てる人間でありたいと思いました。

 

 

 

 

 

職員さん、プルーン、とっても美味しいです。

 

いつもあたたかなお心づかい、本当にありがとうございます。