人生を豊かにするもの

 

NHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」。

 

女性陶芸家の半生を描いたドラマですが、

 

陶芸=芸術 ということで、

 

芸術家として生きるヒロインから

 

生き方や仕事に対する考え方、価値観など

 

私自身と重なる部分も少なくなく、

 

毎日録画して、楽しみに見ています。

 

 

 

 

 

 

陶芸体験教室を行うことになったヒロインが、

 

当日の朝、幼なじみの友人に語る言葉の中で

 

私の心に強く残るものがありました。

 

 

 

 

 

『人に魅かれて、人に導かれて、今の自分がある。

 

 誰かの人生を想うことで、自分の人生も豊かになる。

 

 (中略)

 

 訪れた人と陶芸を通して、

 

 お互いの人生を豊かにできる時間に

 

 できたらええなぁと思う』

 

 (2020年3月3日放送)

 

 

 

 

 

 

教職に就いたばかりの20代の頃、

 

「どうして小学校の先生になったの?」

 

「子どもが好きなの?」

 

「やっぱり、蛙の子は蛙だね」

(父親も中学の教師だったので)

 

と周りの人からよく声をかけられ、

 

いつも返事に困っていました。

 

どうして小学校の先生になったのか、

 

子どもが好きなのか、

 

親も教師だったからか…。

 

どんなに考えても、わかりませんでした。

 

けれど、それまで自分が生きてきた道を振り返ってみて、

 

人との出会いや関わりの中で、感じていた様々なことが

 

たくさん積み重なって今があると思いました。

 

そして、先の問いに対する答えとして、

 

「今までのすべてが今の自分(教職)に導いた」

 

という言葉に落ち着きました。

 

 

 

 

そんな小学校の教員も、辞めてから6年。

 

福祉施設での就労支援の仕事を経て、

 

音楽教室を立ち上げる…。

 

教職を辞めた当時は、今の自分の姿など

 

全く想像もつきませんでした。

 

けれどもやはり、これもすべて

 

人との縁に導かれて今の自分がある

 

と実感しています。

 

これまで出会った人達の誰か一人が欠けても

 

今の自分、音楽教室は存在しなかった…

 

と言っても過言ではないとすら思います。

 

 

 

 

 

音楽は、陶芸などのアート作品と違って、

 

形には残りません。CDや楽譜などに残せても、

 

命ある表現としての音楽(ライブがそうですね)は、

 

その場限り “ 今ここ ” のものであると思います。

 

だからこそ、共有できるその時間を大事にしたい、

 

そんな “ 今ここ ” を誰かと共有できることで、

 

お互いの人生を豊かにできたらいいなと

 

私も思っています。

 

 

 

 

 

人とのめぐりあわせは、誰にも予測できません。

 

でも、出会う場所も出会うタイミングも

 

すべては用意されていて、

 

人は出会うべくして出会うんだなと思います。

 

まるで、見えない力に導かれるように…。

 

そして、「一期一会」のように、

 

かけがえのない出会いだと思っていたのに

 

二度と会えなくなることもあると知り、

 

思いがけない別れの切なさや悲しみもまた、

 

人生を豊かにするものなのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

今日の写真は、

 

2011年夏。岡山に住む友人と一緒に訪れた

 

尾道の持光寺で作った「にぎり地蔵」さまです。

 

その友人とスカーレットのヒロイン役の

 

雰囲気がなんとなく似ていて、また、

 

焼き物ということで「にぎり地蔵」さまに

 

登場していただきました。

 

すると驚いたことに、7年ぶりくらいかな、

 

しばらく音信不通になっていたその友人から

 

昨日、突然電話がかかってきました。

 

不思議、不思議…。

 

今、手元で「にぎり地蔵」さまが

 

にっこり笑ってくれています。