歌声を磨く 〜心に歌いかける〜

 

今日から、2月ですね。

 

冬至を過ぎて、およそ1か月が経ち、

 

少しずつ日が長くなってきているのを感じます。

 

ここのところ、日没の頃に

 

電車に乗って移動(帰宅)することが続き、

 

電車の窓から、空を見上げて見ると、

 

すう――――――――――――――っと

 

横に長く伸びている雲をよく見かけます。

 

 

 

 夕暮れせまる空に 雲の汽車 見つけた

 

 なつかしい匂いの町に 帰りたくなる

 

 

 

ふと、心に浮かんだ歌。

 

それは、嵐の「ふるさと」でした。

 

 

 

 

一昨年の秋ごろ、

 

ある成人の生徒さまのピアノレッスンで、

 

「この曲で連弾に挑戦してみませんか?」

 

と声をかけると、とても喜んでくださったので、

 

生徒さまが弾きやすいように、アレンジして

 

一緒に連弾したことがありました。

 

その曲が完成してから、しばらくの間、

 

私はこの「ふるさと」を忘れてしまっていました。

 

 

 

 

先月、音楽療法のアシスタントをしている施設で、

 

この、嵐の「ふるさと」を弾き語りしてはどうかと

 

音楽療法士の方からご提案をいただきました。

 

およそ1年前にその施設で、私が弾き語りをした時、

 

ある利用者さんが、この歌をとても気に入って、

 

嬉しそうに口ずさんでいた…ということを

 

思い出してくださったとのことでした。

 

その時は、原曲のキーで歌ったのですが、

 

サビの音域がとても高すぎて、苦しく、

 

お粗末だったので、その後歌わずにいました。

 

(そして、施設で歌ったことも忘れていました)

 

 

 

 

でも、今回ご提案を受けてから、

 

この曲の美しさを思い出し、

 

再度チャレンジすることにしました。

 

 

 

 

 

 

ピアノを弾く上で、私の苦手なことの一つ。

 

それは、移調。

 

絶対音感である私は、原曲のキーを変えて

 

歌うことが、学生時代からとても苦手でした。

 

けれど、今度は、サビの音域が高くなるところも、

 

思いを込めて歌いたいと強く思い、

 

何度も何度も練習しました。

 

楽譜(原曲キー)を見ると、

 

かえって、惑わされてしまうので

 

楽譜は見ずに音を拾って、確かめながら、

 

弾き語りの練習をしました。

 

 

 

 

朝、その施設で、弾き語りの練習をしていると、

 

通所してきた利用者さんが、嬉しそうに、

 

ピアノのそばに来てくれました。

 

療法士さんと話題になった利用者さんも、

 

目をきらきら輝かせて、私に微笑みかけ…。

 

一日の始まりが、希望に満ちたものとなりました。

 

 

 

 

いよいよ本番。午後のセッションの後半部分で、

 

弾き語りをした「ふるさと」。

 

歌詞とメロディーの美しさに

 

泣きそうになりながらも、

 

最後まで心をこめて歌いました。

 

曲が終わった後、気に入ったフレーズを

 

何度も何度も、幸せそうに、

 

口ずさんでいる利用者さんの姿を見て、

 

「歌」って素晴らしいなと思いました。

 

 

 

 

 

 

ここのところ、日々の心身の疲れが出て、

 

空を見上げる元気すらありませんでした。

 

そして、空を見ても美しいと思う心も

 

失せていたことにも気づきました。

 

けれどよく晴れた日の夕方、電車の窓から、

 

長く伸びる雲を繰り返し見るたびに、

 

「ふるさと」を心地良さそうに口ずさむ、

 

利用者さんのことを思い出し、

 

徐々に、癒されてきたような気がします。

 

 

 

 

 

 

 

明後日は、節分。

 

春はもうそこまで来ているのですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふるさと」(小山薫堂 作詞  youth case 作曲)